2025年オフの移籍市場を揺るがすビッグニュースが報じられました。ドリュー・ホリデーがボストン・セルティックスからポートランド・トレイルブレイザーズへトレード。今回はこのトレードの全貌とその背景、そしてホリデーの経歴や代表歴まで、総合的に解説します。
トレードの詳細
- ブレイザーズが獲得:ドリュー・ホリデー
- セルティックスが獲得:アンファニー・サイモンズ+2026年・2028年の2巡目指名権
セルティックスの意図:財政健全化と再構築の両立
セルティックスは、年俸約3,600万ドルを抱えるホリデーの放出により、ラグジュアリータックス削減に成功。厳格化される「セカンドエプロン」制度への対応を進めています。
また、エースのジェイソン・テイタムがアキレス腱の負傷により長期離脱すると報じられており、優勝争いが難しい今季に向けて、戦力の若返りと将来資産の獲得を図った形です。
ブレイザーズの戦略:若手中心の再建と勝利文化の構築
再建期にあるブレイザーズは、ホリデーを単なる即戦力としてではなく、「勝つ文化」を若手に伝える役割として評価しています。スクート・ヘンダーソンやシェイドン・シャープといった若手にとって、ホリデーのリーダーシップと守備力は大きなプラスになると期待されます。
また、将来的なトレード価値を維持する目的もあり、中長期的な視点での補強と見られています。
ドリュー・ホリデーの経歴と実績
- 2009年NBAドラフト1巡目(全体17位)で76ersに入団
- 2021年:ミルウォーキー・バックスでNBA優勝
- 2024年:ボストン・セルティックスでNBA優勝
- 2025年:ポートランド・トレイルブレイザーズへトレード
代表歴
- アメリカ代表として東京2021、パリ2024オリンピックに出場し、いずれも金メダルを獲得
受賞歴・主な実績
- NBAチャンピオン:2回(2021年、2024年)
- NBAオールスター:2回
- NBAオールディフェンシブ1stチーム:3回
- NBAオールディフェンシブ2ndチーム:3回
- NBAスポーツマンシップ賞:2回(2021年、2025年)
プレースタイルと評価
リーグ屈指の2wayプレイヤーであり、守備力の高さと堅実なゲームメイクに定評があります。オールディフェンシブチーム常連の実績が示す通り、相手のエースガードを封じる力を持ち、若手の見本となる選手です。
また、平均20点前後を記録できる得点力も兼ね備え、攻守のバランスが取れた万能型ガードです。
補足情報
兄のジャスティン・ホリデー、弟のアーロン・ホリデーもNBA選手として活躍しており、バスケットボール一家としても知られています。
契約情報と今後の展望
- 契約期間:残り3年・総額約1億3,400万ドル
- 2027年にはプレイヤーオプション(約3,720万ドル)
- 2024-25シーズン成績:平均11.1得点、4.3リバウンド、3.9アシスト
数字以上に“勝てるガード”としての信頼が厚く、今後ブレイザーズが競争力を高めていく上で鍵を握る存在になる可能性があります。
セルティックスとブレイザーズの主な契約満了選手
セルティックス
- デリック・ホワイト(UFA)
- ルーク・コーネット(UFA)
- サム・ハウザー(チームオプション)
ブレイザーズ
- ジャバリ・ウォーカー(チームオプション)
まとめ:異なる方向性を取る2チーム
セルティックスは財政戦略と将来性を重視し、ブレイザーズは再建と競争力の両立を図る動きを見せました。ホリデーのトレードは、単なる戦力移動にとどまらず、両チームの意思決定と将来像を映し出しています。
今後のFA市場や再編の進展にも注目しながら、ホリデーがポートランドでどのような存在感を示すのか、注目していきましょう。