ジェイレン・ウィリアムズがキャリアハイの40得点を記録
2025年NBAファイナル第5戦は、オクラホマシティ・サンダーがインディアナ・ペイサーズを120-109で下し、シリーズ3勝2敗とリードを奪いました。サンダーは初のNBAチャンピオンシップ獲得に王手をかけ、ペイサーズは後がない状況に追い込まれました。
調整が的中したサンダーと課題の残るペイサーズ
第4戦でスターターの組み合わせを再調整したサンダーのマーク・デイグノートHCは、第5戦でアレックス・カルーソをスターターに据える布陣を継続。これは功を奏し、試合全体で安定した守備と流れをもたらしました。
第4戦でのカルーソは、20得点・5スティールを記録し、プレータイム中にチームを+14に導くなど、影の立役者とも言える活躍を披露。プレーオフから観戦を始めたファンも、「いぶし銀」の彼の存在感に魅了されたことでしょう。
ジェイレン・ウィリアムズ、キャリア最高の40得点
この試合の主役は、間違いなくジェイレン・ウィリアムズでした。
ウィリアムズはキャリア初の40得点(FG14/25、3P3/5)を記録し、6リバウンド、4アシスト、1スティールとオールラウンドに活躍。
特筆すべきは、24歳以下の選手としてファイナルで3試合連続「25得点・5リバウンド以上」を記録したのは1995年のシャキール・オニール以来。また、ファイナルで40得点以上を記録した“3年目以内の選手”としては史上6人目で、ウェストブルック(2012年)以来の快挙です。
試合後、デイグノートHCは「信じられないようなフォース(力強さ)だった」と称賛。本人は「シリーズ3勝2敗という事実こそがステートメント。達成感は後で振り返る」と、冷静に語りました。
SGAもMVP級の存在感
シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(SGA)も31得点・10アシスト・4ブロック・2スティールをマーク。なんとNBAファイナルで「30得点・10アシスト・4ブロック」を記録した史上初の選手となりました。
彼はまた、ポストシーズンで「30得点以上を15回以上記録」した選手として、コービー・ブライアント、アキーム・オラジュワン、マイケル・ジョーダンと肩を並べる快挙も達成。
SGAは試合後、「ウィリアムズの活躍が自分の仕事をはるかに楽にしてくれた」と語り、若きチームメイトの飛躍を称えました。
ペイサーズはハリバートンの不調が響く
インディアナ・ペイサーズにとって痛かったのは、タイリース・ハリバートンの負傷による不調です。右ふくらはぎの張りにより、試合中には一時ロッカールームへ下がる場面も。最終的にフィールドゴール0本、わずか4得点と、プレイオフキャリア最低の成績に終わりました。
ハリバートンは「歩けるなら出たい」と試合への執念を見せましたが、彼のコンディションは第6戦に向けて大きな懸念材料です。
シアカムとマコネルが奮闘も及ばず
パスカル・シアカムは28得点・6リバウンド・5アシスト・3スティール・2ブロックと攻守にわたり奮闘。第4Qにはサンダーを2点差に追い詰める3ポイントも沈めました。
また、バックアップPGのT.J.マコーネルもベンチから18得点・4アシスト・4リバウンドを記録し、特に第3Qの勢いを作る貴重な存在となりました。マーク・デイグノートHCも「試合を変えた」と彼のプレーを高く評価しています。マコネルの熱いプレーにはこちらも思わず興奮!
ターンオーバーと3P成功数が勝敗を分ける
ペイサーズはこの試合で22ターンオーバーを喫し、そこから32失点を許すなど大きな痛手に。また、3ポイントの成功数もサンダー(14本)に対して11本と差をつけられました。
第6戦はペイサーズのホーム、反撃なるか?
次戦となる第6戦は、ペイサーズのホーム「ゲインブリッジ・フィールドハウス」で行われます。インディアナポリスでファイナルのホームゲームが開催されるのは実に25年ぶり。ホームの大声援を追い風に、反撃に転じられるかが注目されます。
個人的には、アンドリュー・ネムハードやT.J.マコネルの活躍にも引き続き期待したいところ。願わくば第7戦までもつれてくれたら、バスケファンとしては最高ですね!