ダラス・マーベリックスは、オールスターガードのカイリー・アービングと3年総額1億1900万ドルの契約延長に合意しました。2025-26シーズンに対する4300万ドルのプレイヤーオプションを破棄し、新たに2027-28シーズンまでの契約(※最終年はプレイヤーオプション)にサインする予定です。正式な契約締結は7月6日に行われる見込みです。
◆ 契約の背景:怪我と復帰、そしてマブスへの忠誠
アービングは2025年3月、左膝のACL断裂という重傷を負いましたが、手術は成功。リハビリも順調で、2026年1月の復帰が見込まれています。この新契約は、彼の怪我明けの不安定な状況下でも、キャリアと生活を安定させる意図が強く反映されたものです。
この怪我はルカのトレード後、マブスファンさらなるどん底におとしましたね。。。この日は試合を最後まで見れませんでした。
ESPNのシャムズ・シャラニア記者によると、今回の契約延長は「選手と球団の双方が、未来を共にする強い意志を持っていることの証」とされており、アービング自身も「ダラスでレガシーを築くことに情熱を持っている」とコメントしています。
◆ マブスの再編と補強戦略:AD、フラッグとのトリオ構想も視野
マーベリックスは今季、フランチャイズの顔だったルカ・ドンチッチをレイカーズにトレードするという大胆な決断を下しました。その見返りとして、アンソニー・デイビス、マックス・クリスティ、2029年1巡目指名権を獲得。これにより、マブスはカイリー・アービング×アンソニー・デイビスという強力なコアを形成。
さらに、2025年NBAドラフトで全体1位指名が濃厚なクーパー・フラッグの獲得が期待されており、未来と現在を両立する布陣が整いつつあります。
◆ ギャフォードとも延長合意:インサイドの安定を確保
アービングの契約に先立ち、マーベリックスはダニエル・ギャフォード(Daniel Gafford)とも3年5400万ドル(報道によっては約6000万ドル)で契約延長に合意。ギャフォードは昨シーズン、平均12.3得点・6.8リバウンド・1.8ブロックを記録し、インサイドでの守備力と機動力が評価されています。
この契約は、デレック・ライブリーIIとのコンビを維持しつつ、デイビスがパワーフォワードに専念できる環境づくりの一環でもあります。
◆ アービングの実績:スタッツと影響力
怪我前のアービングは、2024-25シーズンに50試合に出場し:
- 平均24.7得点
- 4.8リバウンド
- 4.6アシスト
- 1.3スティール
という安定した数字を記録。さらに、3P成功率40%以上・FT成功率90%以上・平均20得点超という「50-40-90クラブ」レベルの効率性を誇り、これはステフィン・カリーと並ぶ記録です。
アービング出場時:28勝22敗
アービング不在時:11勝21敗
この数字は、彼の存在がチームにもたらす影響力を如実に物語っています。
◆ 今後の展望:優勝を見据えた本気の布陣
この契約延長によって、マーベリックスは570万ドルのタックスペイヤー・ミッドレベル例外条項を使用できる見込みです。フロントはデニス・シュルーダー、D・ラッセル、C・ポール、M・ブログドンらの獲得を視野に入れているとも報じられています。
指揮官はジェイソン・キッドHC、編成を担当するのはニコ・ハリソンGM、そしてマーク・キューバンが戦略面でサポート。マブスは再建ではなく、「今勝つ」姿勢を鮮明に打ち出しています。