【NBAファイナル2025】第7戦直前:コーチと選手が語る頂点への覚悟と戦略

2024‐2025

2025年のNBAファイナルは、壮絶な戦いの末に第7戦までもつれ込みました。オクラホマシティ・サンダーとインディアナ・ペイサーズ、それぞれの指揮官と主要選手たちは、運命の一戦を目前に控えた記者会見で、その胸の内と戦略を語っています。ここでは、そのコメントを通して両チームの“戦う準備”を読み解きます。


コーチたちの視点:戦術、哲学、そして覚悟

マーク・デイグノルトHC(サンダー)

サンダーのマーク・デイグノルトHCは、対戦相手であるペイサーズのリック・カーライルHCに対して深い敬意を表し、「頭が下がるほどの素晴らしい指導者」と称賛。カーライルのチームは「一貫したアイデンティティを貫き、決して試合を諦めない」と語ります。

第7戦に向けては、「本能的にプレーし、考えすぎないこと」が鍵だと強調。自信とアグレッシブさを保ちつつ、準備とゲームプランの徹底が不可欠だと語りました。また、「選手たちを成功に導くための“内的プレッシャー”」を感じているとも明かし、コーチとしての責任感をにじませました。

デイグノルトHCはまた、「我々はテクニカルファウルをしない文化を持っている」と述べ、冷静さと規律あるプレースタイルをチームの哲学として貫いています。

リック・カーライルHC(ペイサーズ)

カーライルHCは、「プレッシャーを楽しむタイプ」と語り、「こうした瞬間は稀で、世界中のバスケットボール界にとっても特別だ」と感慨を込めました。

第7戦においても「さらなる調整の余地はある」と語り、相手も自チームもまだすべてを出し切ったわけではないと分析。2011年に自身が率いた優勝チーム(ダラス・マーベリックス)と現在のペイサーズには「選手たちの人間性や結束力」で多くの共通点があると述べ、今のチームに自信をのぞかせます。

「大切なのはプロセスに集中し、選手たちが最高のプレーをするための“細部”を突き詰めること」と冷静に語り、攻守のテンポとバランスの重要性にも言及しました。


選手たちの声:勝負の舞台への覚悟

シェイ・ギルジャス=アレクサンダー(サンダー)

シェイは、ホームでの試合がもたらす「快適ゾーン」について言及。「ファンのエネルギーが信じられないほどで、自分たちを後押ししてくれる」と語ります。

また、「チームは逆境を乗り越えることでここまで来た」とし、勝敗のカギは「目に見えない意志の強さ」だと強調。

個人的な成長として、「子供の頃は短気だったが、今では感情をコントロールできるようになった」と明かし、「テクニカルファウルでチームに迷惑をかけない」姿勢を貫いています。

ジェイレン・ウィリアムズ(サンダー)

ジェイレンは、経験不足を指摘される中でも自信をのぞかせ、「HCのデイグノルトは、僕たちが“瞬間の準備ができていない”とは一度も感じていない」と語りました。

以前のデンバーとの第7戦で得た教訓として、「試合の揺れが他よりも激しい」と述べ、「感情を整え、冷静に状況を読むこと」が何より大切だと力を込めました。「第7戦の空気は言葉で表せない。鳥肌が立つような感覚だ」と表現しています。

タイリース・ハリバートン(ペイサーズ)

ハリバートンは、「2016年のファイナル第7戦を見たとき、これがバスケットボールの最高峰だと感じた」と述べ、今回の試合がその歴史に加わることを楽しみにしていると語ります。

アウェー戦で大切なのは、「自分たちがコントロールできることに集中すること」。具体的には「ボールの扱い、リバウンド、適切なエネルギーでのプレー」だと述べました。

また、「このチームは外部の期待が低くても常に団結し、粘り強く戦ってきた」とチームの結束力を称え、ディフェンス面でも「システムを守り、競争し続ける」ことで大きな成長を遂げたと述べました。

パスカル・シアカム(ペイサーズ)

シアカムは、かつてのチームメイトであるカワイ・レナードから「どんなときも冷静であること」を学んだと語り、「自分らしさを失わず、チームが勝つために必要なことをすべてやる」と断言。

カーライルHCについては、「落ち着きを与えてくれる存在」であり、「精神面での準備も整えてくれる」と感謝の意を表しました。

自身の成長については、「人生のあらゆる経験が今に繋がっている」とし、「この舞台に立てることそのものが奇跡」と語りました。そして、「父が誇りに思ってくれること、それが自分の原動力」と締めくくりました。


総括:運命の一戦へ

今回のNBAファイナルシリーズは、まさに“意志のぶつかり合い”。

両チームとも、選手たちの個性とチームとしての結束が見事に噛み合い、「全体が個々の力を超えている」と評される戦いを繰り広げています。

シリーズは3勝3敗。総得点差はわずか7点という歴史的な接戦となりました。第6戦ではペイサーズがホームで圧巻の勝利を収め、希望をつないでいます。

そして運命の第7戦は、日本時間の6月23日(日)午前9時30分にオクラホマシティでティップオフ。

サンダーもペイサーズも、勝てば球団史上初の優勝という歴史的瞬間です。


まとめ

この一戦は、ただの勝敗を超えた“物語”を生み出す試合になるはずです。

果たして栄光の頂点に立つのはどちらのチームか?

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