2025年のNBAオフシーズンは、サマーリーグで河村勇輝選手の活躍が話題となる一方で、FA契約や大型トレードの動きは一段落し、リーグ全体に“静かな時間”が訪れています。本記事では、FA市場に残る注目選手、主要な契約延長、注目のトレード、NBAのサラリー制度について、分かりやすく解説します。
注目FA選手まとめ|今も契約未定の選手たち
制限付きFA(RFA)
- ジョシュ・ギディー:2シーズン前のプレーオフでは、マーベリックスからノンシューターとして守られ評価が低下。その後トレードでブルズに移籍。昨シーズン終盤のレイカーズ戦でのブザービーターは記憶に残る名場面で、スタッツも着実に成長している。30M規模の契約を求めているとされるが、市場評価との乖離もありそうだ。
- ジョナサン・クミンガ:2023-24シーズン序盤はローテ入りも、ベテラン重視と復帰選手の影響で出場機会が減少。高い身体能力とスラッシュ力は魅力だが、安定性に課題あり。ウォリアーズの複雑なシステムに順応できるかどうか、戦術との相性が今後を左右しそうだ。
- クエンティン・グライムズ:マブス時代から堅実な働きを見せ、76ers移籍後はオフェンスリーダーとして飛躍。2024-25シーズンは不振にあえぐチームの中で得点・アシストともに安定感を発揮し、“唯一の光明”と評価された。シュート力、守備、クリエイティブなプレーに優れ、今後の飛躍が期待されている。
非制限付きFA(UFA)
- クリス・ポール/アル・ホーフォード:ともにベテランの域に入るが、ロッカールームでの存在感や若手への影響力は健在。特にポールにリングを獲得してほしいという声は根強い。
- ディアンソニー・メルトン:怪我明けながらも、守備力と3P能力のバランスが評価されている。複数チームが状況を注視中。
主な契約延長とスター選手の動向
- シャイ・ギルジャス=アレクサンダー(サンダー):4年2億8,500万ドルのスーパーマックス契約に合意。MVP受賞後の契約としては文句なし。無表情で淡々とスコアする姿には凄みすら感じられる。
- デビン・ブッカー(サンズ):2年1億4,500万ドルの延長契約で年間最高額を更新。
- カイリー・アービング(マブス):3年1億1,900万ドルで再契約。ファンとしては“とにかく残ってくれてありがとう”と言いたい。個人的にはシグネチャーシューズを購入予定。
トレードとロスター再編|大物離脱と再構築の動き
- ジェイソン・テイタム(セルティックス):アキレス腱断裂により長期離脱が濃厚。チームはロスター再構築へ。
ビクター・オラディポ|再起をかけたワークアウト
2018年のプレーオフでは、ペイサーズのエースとしてキャブス相手に奮闘。平均22.7得点、8.3リバウンド、6.0アシスト、2.4スティールを記録。特に第6戦のトリプルダブルは圧巻だった。
複数回の大怪我を経て、今夏ラスベガスでプライベートワークアウトを実施。複数チーム関係者から「素晴らしい状態」との評価もあり、リーグミニマムでの契約が期待されている。
NBAのサラリー制度|タックスとエプロンの基礎知識
キャップとタックスライン
- サラリーキャップ:1億5,464万7,000ドル(基本年俸上限)
- ラグジュアリータックスライン:1億8,789万5,000ドル(超過で課税対象)
エプロンの定義と影響
- ファーストエプロン:キャップ超過+約700万ドル → ミッドレベル例外やサイン&トレードが制限
- セカンドエプロン:キャップ超過+約1,750万ドル → トレード制限、指名権繰下げ、バイアウト制限など
なぜ制限が設けられているのか?
NBAでは「資金力に任せてスターを集める」ことを防ぐため、補強手段に段階的な制限がかけられています。これは、リーグ全体の競争バランスを保ち、中小市場チームにも戦える土壌を提供するための制度です。
その他の注目動向
- ジョナス・バランチュナス(ナゲッツ):ヨキッチと共存する形で残留。海外移籍の噂は消滅。
- ジョーダン・マクラフリン(スパーズ):1年契約で再契約。
- デイミアン・リラード:アキレス腱断裂で全休見込み。バックスは契約ストレッチを適用。POR時代の逆転ディープスリーは今も鮮烈な記憶に残る。再起に期待。
まとめ|FA市場は最終盤へ、次に動くのは誰だ?
現時点で主なFA契約や大型延長契約は出揃い、FA市場は最終盤に差し掛かっています。残る注目選手の動向、トレード候補の浮上、そしてトレーニングキャンプに向けたロスター争いが今後の焦点となるでしょう。
この記事では、FA市場に残る選手の特徴や背景、契約延長の注目点、サラリー制度の基礎までを一挙にまとめました。今後のNBAの動きを読み解くヒントになれば幸いです。
あなたが注目しているFA選手やトレード候補は誰ですか?Xでぜひ意見をシェアしてください。
参考情報・出典について
本記事は、ESPN、HoopsRumorsなど複数の海外メディアの報道を参考に、独自の視点で再構成・要約したものです。選手の契約内容やサラリー制度に関する情報は、2025年7月時点の公開情報を基にしています。